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痛風発作

血清尿酸値が高まり過ぎて飽和状態になると尿酸が塩と結合して結晶化し、
これを異物だと見なした多核白血球の攻撃により次の手順を経て炎症が惹起される。

  1. 多核白血球膜が尿酸塩結晶を取り囲んでファゴソームを形成する。
  2. ファゴソームがリソソームと融合してファゴリソソームを形成する。
  3. ファゴリソソーム膜のリン脂質と尿酸塩結晶表面のOHが水素結合する。
  4. ファゴリソソーム膜が破壊され微小管を介してリソソーム内から酵素が放出される。

最新の知見では発作時の血中尿酸濃度と尿酸塩結晶は関係しない。
血清尿酸値が低下している時でも痛風発作が起きるからである。

したがって尿酸塩結晶はすでに関節内に蓄積しており、
それが何らかの原因ではがれた時に多核白血球が反応すると想定される。
多核白血球は蛋白のアポBが結合している尿酸塩結晶には反応しないが、
関節に沈着した尿酸塩結晶の裏面にはアポBが結合していないからである。
患者自身の報告によると捻挫、打撲、運動などの物理的な刺激が引き金になりやすい。

初発作の90%が下肢で、そのうち70%が第1指中趾(親指)に起きる。
好発部位の順位は第1指中趾>第2~5中趾>膝>手指>肘。
立っているにしろ座っているにしろ最も重圧のかかるのが足であり、
なかでも最先端にある足指には血液が滞りやすいからである。

発症しやすい時間帯は体温と血圧の下がる夜中から明け方にかけて。
血液循環が悪くなると共に尿酸イオンが溶けにくくなるためである。

痛みのピークは2-3日で過ぎ、1週間で鈍痛に変わり、2週間で消えるが、
大きな関節だと発作が治まるのに時間がかかる(膝の場合で1ヶ月程度)。
ただし小さな関節でも例外的に初発作から長期になることがある。

高尿酸血症の治療をせずに放置しておくと1-2年後に再発し、症状が悪化していく。
年に1度だった発作が何度も起きるようになり、何ヶ月も痛みが引かなくなる。

痛みの程度には個人差が大きく、痛み止めで完全に鎮静する患者がいる一方、
激痛のあまり疼痛性パニックを起こして失神・失禁する患者もいる。

基本的に1箇所の関節にのみ起こるが、同時多発したり次々と転移することもある。
一般的ではないが発作中に嘔吐、関節水腫、39℃前後の高熱を伴うことがあり、
発作後に皮膚剥離が起きたり痛みが引いても腫れ・変色が治らないことがある。

なお、痛風発作を繰り返しているうちに発作の前兆・予兆がわかるようになると言われる。
概ね鈍痛、痺れ、違和感が主で、疼き、痒み、変色、体調不良を感じる患者もいる。

マイナー発作

痛みの程度の軽いマイナー発作の存在は学会では疑問視されているが、
鹿児島大学病院内科教授の納光弘は自身の痛風体験からその存在を認めている。1)

私もこのマイナー発作を経験しました。
2001年8月に経験した初めての痛風発作から11月までの3か月間に4回、ごく軽度の痛風発作が起こったのです。
発作の起こった部位はすべて異なりましたが、いずれも足の指のつけ根でした。
これまで、患者さんはマイナー発作をよく訴えていましたが、学会ではその存在が疑問視されていました。
私もマイナー発作については「ある」とも「ない」とも言い切れない、宙ぶらりんな立場でした。
ところが、いざ自分が経験してみると、その存在に確信を持ちました。
理由は痛い部位に必ず発赤腫脹がみられたことと、一般的な痛風発作と同様の発作が、
尿酸値の急激な上昇または下降と連動してみられたことによります。
1) 納光弘『痛風はビールを飲みながらでも治る!』P.129
syoujou/hossa.txt · 最終更新: 2015/10/22 01:00 (外部編集)